これが隅田川につながってるんだぁーって思いながら・・・
かなりのホームシックでしょ?
この時目の当たりにしたニューヨークは、何から何まで東京を越していて、おまけにそれをコピーしたものが銀座だったり・・・兎に角お上りさんになってしまったわけです。80年代の前半だったから、まだまだ、日本人がアメリカに憧れを抱いていた時代だった。

T: 今回2曲目の「スプーキー」と6曲目の「ウェイリング・ウォール」がカヴァー曲ですが、やりたいなと思ったきっかけはなんだったんでしょうか?

A: 理屈抜きに好きなもの。聴いてる方がいいのと、自分でも演りたくなる曲と、でも、いざ演るとなるとアレンジ大変だぞっていうのと、いろいろあるじゃない。ビートルズなんかは大好きだけど、アレンジしようがない。変えようがないっていうのかな。だから僕にとっては聴くものなんだ。そういう意味では単純に演りたくなった、好きな2曲かな。「ウェイリング・ウォール」は、最初ニック・デカロがイタリアン・グラフィティーでカヴァーしてたのを聴いて雰囲気が好きだっ
たんだけど、後からオリジナルのトッド・ラングレンを聴いて思ったのは、トッドみたいにさらっとしてて、でも吠えてる感じは出来ないなぁと・・・声量的にも無理だなと思ってね。敢えて言うならトッドとニックの中間をねらってやりたいなぁと思ってカヴァーしたっていうのが本当かな。で、ライヴでバンドで演ってみたら案外狙い通りに出来たかなぁと思って今回入れたんだ。
「スプーキー」は68年にクラシックスフォーがヒットさせてその後いろんな人がカヴァーしてるけど、もともとそのEP盤をアナログでもってて好きな曲だった。いつかやりたいなと思っていたけど、割と最近、TVのCMでシャーデーみたいな雰囲気の女性ヴォーカルが歌ってたのを聴いたんだけど、力が抜けてていい感じだった。ちょっとあれはヤリやがったなって感じだったな。だけど、今まで発売前に何人かにこのアルバムを聴いてもらって、評判が良かったのは「スプーキー」かな。秋山らしさがよく出てるって言ってくれた。

T: それから、この2曲のヴォーカルについてですが、ダブルトラックが効果的につかわれてると思うんです。ウェイリング・ウォールなんて、オッて思うピンポイントでほんの一瞬だけダブってる。スプーキーに関しては、更にそれがあんまりちゃんと揃ってなくていい感じで秋山さんが2人出てきて、それがいいアジだしてると思うんです。普通はサビだけ全部ダブルにするとか、あと凄く神経質にきっちり揃ってるのも少なくない。

A: ウェイリング・ウォールに関して言えば、本当はバックにコーラス(和音)を入れるべきところだろうけど、自分じゃ上手くできないし、かといってシンセは使いたくなかった。だから、スプーキーもそうなんだけど、話に出た2曲については、特にダブルにするポイントは自分なりに入り口と出口を吟味したつもりで